研いだお米と洗ったお米

ご飯を炊く前に必ず行うのがお米を洗うことである。
「洗う」という表現に違和感がある人の中には、ご飯を炊く前にお米を研いでいる人が多い。家庭科の教科書からは「お米を研ぐ」という表現が消え、「お米を洗う」と記載しているものがほとんどだ。どのようなお米をおいしいと感じるかは主観によるところもあり、生まれ育った地域のものや、田舎の祖母が作ったお米の味が体の中にインプットされ、それに近い味をおいしいと感じることもある。しかしどのようなお米であっても、炊く前に気を付けたいのが「優しく洗う」ことだ。これを意識すれば、粒のたったおいしいご飯を食べることができる。

昭和時代のお米にはまだ糠がついていた。
そのため、「ギュッ、ギュッ」と研ぐことで、糠がお米から外れて香りの良いご飯を炊くことができたのだ。ところが平成になると、お米を研ぐ必要のない無洗米が世の中に出回りだした。日本の精米技術や衛生管理面が大きく前進した証拠だ。無洗米でなくても「お米を100回研ぐ」というのは少し時代遅れで、優しく20回程かき回すように洗えば十分となった。

また、最初にお米に吸水させる水の質もとても大事だ。
最初の時点で6割の水分を吸い上げるとも言われる。そのため、お米を洗う時、最初に使う水だけは、水道水ではなくミネラルウォーターが適している。さらに言えば、お米が育った土地で湧き出る天然水との相性がベストである。正しいお米の洗い方をすることにより、お米のおいしさを一層引き立たせることができる。優しくお米を扱えば、1時間後にはつやつやとした粒のたったごはんが待っているだろう。